今回は社労士受験向けの書籍のうち、ユーキャンから発行されている初学者向けの1冊を紹介します。
はじめに
社労士試験に向けてユーキャンより最新の「社労士 はじめてレッスン」が発売されていました。
「社労士になりたかったら、まずみてほしい」と書いてあるこちらの書籍を実際に見ていきたいと思います。
書籍の概要
今回は紹介する書籍はコチラです。
ユーキャンの社労士はじめてレッスン
現時点での最新版は2025年版となっています。
総ページ数は約330ページ。
書籍のサイズはA5判(横148×縦210mm)で、一般的な教科書サイズです。
同じく初心者向けの書籍である
「みんなが欲しかった!社労士 合格へのはじめの一歩」
と同じサイズになっています。
色使いも似ていて、間違えてしまいそうですね。
「はじめの一歩」、「無敵の社労士」、「岡根式はじめて講義」(いずれもTAC出版)についてはそれぞれこちらで紹介しておりますので、参考にしてください。
こちらの書籍は2016年から毎年発売されているテキストですので、2025年試験用となる本書は第9版となります。
私が受験生だった時には資格学校で配られるテキストに加えて、理解が追いつかない時、疑問が生じた時の副読本の1つとして、ユーキャンから発売されている「速習レッスン」というテキストを購入し、活用していました。
本書はその「速習レッスン」につなげていくためのファーストステップという位置づけになっております。
「無理なく基本を学び、基礎力を完成させる」というコンセプトの下、以下の点に特に工夫をされているとの記載があります。
- 各レッスンが2ページ完結なので読みやすく、達成感を得やすい
- 約1か月で無理なく基本事項を網羅的に学べる
- 豊富な図解と具体例でイメージをつかみやすい
- 章ごとの「理解度check」が知識の定着に役立つ
では、実際に中身を見ていきましょう!!!
本書はイントロダクション+全12章という作りになっておりまして、各章のテーマとページ数は以下のとおりです。
章 | 各章の名称 | ページ数 |
---|---|---|
0 | イントロダクション | 36 |
1 | 労働基準法 | 26 |
2 | 労働安全衛生法 | 14 |
3 | 労働者災害補償保険法 | 24 |
4 | 雇用保険法 | 24 |
5 | 労働保険の保険料の徴収等 に関する法律 | 16 |
6 | 労務管理その他の労働に関する 一般常識 | 16 |
7 | 健康保険法 | 26 |
8 | 国民年金法 | 34 |
9 | 厚生年金保険法 | 34 |
10 | 社会保険に関する一般常識 | 14 |
11 | まとめて確認!横断理解① | 26 |
12 | まとめて確認!横断理解② | 26 |
各科目に関するページ(労働基準法~社会保険に関する一般常識)は、科目ごとに重要な事項が説明されています。
一方で、内容がつかみにくいと思われる「イントロダクション」と「横断理解」のページには何が記載されているかを簡単に紹介します。
イントロダクション
こちらのページには、社労士試験の概要、勉強方法、社労士の業務について記載されています。
勉強方法については「合格できる人と合格できない人の差はどこで生じるのか」、「オススメできない勉強方法」という内容の記載があり、いずれも納得の内容でした。
横断整理
社労士試験では科目間で似たような内容が出てくることにより、勉強が進むにつれて頭が混乱してきます。
例えば「資格の取得時期・喪失時期」があります。
●●歳になった当日に資格を取得する、××した翌日に資格を喪失するといったように、当日なのか翌日なのかという情報が多すぎて、頭の中はグチャグチャになります。
また、「届出」に関する事項も厄介です。
▲▲の資格を取得したら〇〇日以内に◆◆へ届け出なければならないなど、似たようなルールがたくさん出てきます。
そうした情報をまとめて整理しようというのが、横断学習です。
横断整理は各科目の学習がひととおり済んでから取り掛かることが多く、資格学校などでもゴールデンウィーク近辺に開催されるオプション講義などで「横断整理」という授業が行われます。
本書はその横断整理についても最初から記載してあるのが大きな特徴ともいえます。
いずれは覚えなければならないことでもありますので、最初から横断整理が記載されているのは非常にありがたいですね!
(こんなの覚えるのイヤだよ・・・と感じてしまうかもしれませんが笑)
本書のよかった点・気になった点
私が通読してみて、よかった点、気になった点を紹介いたします。
本書の購入を検討されている際にはぜひ参考になればと思います。
基礎学習、初学者向けの書籍という位置づけではありますが、記載されている内容は重要事項が厳選されているとともに、かなり細かい所までフォローされています。
もし仮にこの1冊を手元に置いて、問題集に取り掛かったとすれば解ける問題もかなり多いのではないでしょうか。
書籍の表紙にも「約1か月で社労士の基礎が完成」と書かれているのですが、確かにこれはそのとおりかも!です。(覚えることは別として)
見開き1ページで完結しているので、スキマ時間に読む場合なども「ここだけ読んで終わらせよう」という具合に目安が立てやすいです。
勉強に限りませんが本を読んでいて、出かけなければならない、もうすぐ電車を降りる駅が近づいてくるといった場合、「あと何ページ読めばキリがいいかな」と先のページを確認することってありますよね。
本書は見開きページごとに区切られていますので、安心して読み進めることができます。
初学者向けの本に多く見られるような語り口調、読みやすさは少ないです。
必要な事実・内容を分かりやすくコンパクトにまとめられていますので、読む方によってはちょっと難しいテキストだな、初学者向けなのかな?と感じてしまう場合もあるかもしれません。
良くも悪くも、今後実際に使用する分厚いテキストのエッセンスを抽出したような書籍だと感じています。
本書の使い方
社労士試験へのチャレンジを決めたら読もう!
本書は「社労士試験に興味を持ったらまずはこれ!」という宣伝もされていますが、私が読んだ限りですと「社労士試験に挑戦することは決めた!!」という方にお勧めしたい書籍です。
社労士試験にチャレンジしようか悩んでいる、この本を読んでみてから興味があるかないかを決めるという方にとっては、情報量が多すぎるのでは?という印象を持っているためです。
一方で本書は社労士合格を目指す方にとっては非常に有意義な1冊になります。
始めて勉強するかたはもちろんのこと、残念ながら再受験となってしまった方が各科目の概要を改めて学ぶのにも適しています。それくらいに内容は充実しています。
まずは通読が理想ですが、ご無理なさらず
初学者向けの中ではボリュームもお値段も他の書籍よりちょっと上になりますので、通読が理想ではありますが、よく分からない・あまり興味持てないというところは飛ばしてしまっても構わないと思います。
実際の勉強が始まり、本格的なテキストを使用して学習した後で本書を改めてペラペラとめくってみたときは「分かりやすい!よくまとまっている!」と実感できます。
横断整理のページをチラチラめくる
先ほども記載しましたが、試験が近づくにつれ、似たような情報がたくさんあることによって頭が混乱してきます。
横断整理についての解説があるのは本書の大きなメリットでもありますので、既学習者の方は特にこちらのページをフル活用して、知識の整理・暗記にも力を入れていくのがよいと思います。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
今回は2025年受験に向けて、初学者の方を対象とした書籍「ユーキャンの社労士 はじめてレッスン」を紹介させていただきました。
今年度の本試験も終了し、いよいよ来年度度試験に向けての動きがスタートです。どうせ勉強するならスタートダッシュをかけて、勢いに乗ってしまいましょう。
私も合格を目指している方のサポート・息抜きになるような情報を集め、調べ、少しでも何かのお役に立ちたいと考えています。
ぜひ一緒に頑張りましょう!
今回ご紹介した書籍は以下のとおりです。興味を持たれたら、ぜひ1度手に取ってみてください。